ナースが着用する制服というと、昔から上着とスカート繋がったスタンダードなナース服が主流です。スタンダードなナース服は、女性らしく可愛いもので、まさに「白衣の天使」のイメージそのままかもしれません。ですが、ナースの仕事というと、患者さんのサポートをしたり、緊急時には慌ただしく動き回るなんてこともざらにあるものです。そんな時、このナース服だとスリムなスカート状になっているため、足が十分に開かなかったり、身体も動かしづらかったりするものなのです。作業効率としてはやはり万全とは言い難いのです。 そんな身体を多く動かすような病院や診療科で働いている看護師が着用するナース服としては医療白衣のチュニックがオススメ。チュニックというと、一般的には丈が長めの上着の事を指しますが、医療白衣のチュニックはナース服としてはスタンダードなナース服よりは丈が短いのが特徴です。そしてスタイルとしては、下にパンツを履くようになるので、動きやすいのもメリットです。だからといって可愛くないのか、というとそう言う訳ではありません。もちろんパンツスタイルになるため、トータルコーディネートとしてはスカートの方が可愛いかもしれませんが、医療白衣のチュニックも襟やポケット、またカラーバリエーションも可愛らしいデザインのものも多くなっています。可愛らしさと機能性を兼ねそろえたナース服が医療白衣のチュニックというわけです。
医療白衣のチュニックは、ドクターコートに見られるような着丈の長いものに比べますと身動きが取り易いので、活発な身体動作が必要とされる現場で重宝されています。チュニックは着丈が短い分、パンツと合わせるコーディネートで使用されることが殆どですが、患者さんや入所者さんなどサービスを受ける側からしてもこうしたパンツスタイルは、若々しく頼りがいがあるように見えますので、評判が良いということもあります。女性が活躍する現場で、こうしたチュニックとパンツを合わせたスタイルがもてはやされるのには、近年のユニセックス的なユニフォームの流行も影響していると言えます。医療の現場において女性らしさを強調するというよりも、男女の差をなくして一人の人間として医療行為にあたるという姿勢が感じられるので好印象のようです。ただし、やはり色味などでフェミニンな柔和さを表現することはとても大切です。治療を受ける側にとって、安心感や安らぎをもたらしてくれる可愛らしい色合いは好まれやすい傾向にあります。例えば、淡いピンクやブルー、グリーンなどはとくに人気があり、心理的にも落ち着き、結果、血圧が下がるなどの影響が出ていることがわかっています。こうした色の効果はさらに今後ますます重要視されていくことでしょう。医療白衣のチュニックは、こうした側面もうまくとりいれながら、デザイン面でも工夫がこらされています。着丈が短い分、襟やフロントのデザインがとても目立ちますので、その部分で趣向が凝らされていればお洒落な雰囲気が漂い、ひいては患者さんにとって心が安らぐことにもつながっていきます。こうした影響の積み重ねが、良質な医療への道筋を示してくれるとも言えるのです。