ガスバーナーやアーク放電を使用することで、夏場は40度を超える暑さになる溶接現場。安全の為に暑い日でも防護服を着なければならず、空調服を着用して少しでも温度を下げたいと考えている方は多いようです。

しかし、いざ空調服を選ぶとなると、どんな素材を選べば安全なのか、何に気をつければ良いのかわからず迷ってしまいますよね。

そこで本記事では、溶接工が空調服を着る際の注意点と溶接工におすすめな空調服を3つ紹介します。どれも溶接工が安全に使用できて、そのうえお得な空調服となっています。ぜひ参考にしてください。

溶接工が空調服を着る場合の注意点

常に引火と熱中症のリスクと隣り合わせの溶接工は、空調服を着る際に

  1. 通気口に火花が入らないようにする
  2. バッテリーを保護する
  3. 防護服を考慮してサイズを選ぶ
  4. 熱中症対策としてこまめに休憩をとる
  5. ナイロンなどの熱に弱い生地を避ける

の5点に注意しましょう。

以下、それぞれ詳しく説明していきます。

通気口に火花が入らないようにする

溶接工が空調服を着るなら、飛び散った火花が空調服の通気口に侵入しないよう気をつけましょう。万が一、火花が空調服の通気口に侵入してインナーに火が移ると、インナーが発火するおそれがあるからです。

空調服の通気口に金属フィルターを取り付けるなどして、飛び散った火花が中に入るリスクを軽減させることが大切です。

ただ、金属フィルターを使用しているからといって100%安全とは限りません。発火しにくい素材のインナーを着用するなどして2重に対策を重ねましょう。

バッテリーを保護する

溶接現場で空調服を利用するなら、熱からバッテリーを保護することも忘れてはいけません。空調服のバッテリーに使用されているリチウムイオンバッテリーは、高温多湿の環境が苦手で、溶接現場との相性が最悪だからです。

高温多湿の場所で長時間使用すると、バッテリーの劣化の原因になって寿命が縮まります。そのうえ、バッテリーの内部が高温になれば、最悪発火の可能性もゼロではありません。

バッテリーを高熱や火花から守るなら、デバイスバックがおすすめです。安全のためにも、溶接で空調服を利用するならデバイスバックは保持しておきましょう。

防護服を考慮してサイズを選ぶ

大きいサイズだと防護服が着にくくなるため、防護服の着用を考慮してサイズを選ぶことが大切です。

前掛けタイプの防護服なら問題ありませんが、袖のあるタイプの防護服の場合、重ね着することで袖の自由が利きにくくなる可能性があるので注意が必要です。

袖のあるタイプの防護服と空調服を重ね着したいと考えているなら、なるべくスタイリッシュな空調服を選ぶようにしましょう。

ナイロンなどの熱に弱い生地を避ける

ナイロンポリエステルといった合成繊維は火花が飛び移ると簡単に着火するため、溶接作業には不向きです。

綿ポリコットン(綿とポリエステルを混ぜた生地)など、火に強い生地を選びましょう。

また、空調服の中に着用するインナーも合成繊維は避けましょう。空調服は常に外から新鮮な空気を取り入れているため、一度インナーに火が付くとすぐに燃え広がります。

実際に溶接現場にて、ナイロン素材のインナーを着用していたことによる死亡事故も発生しているので注意してください。

参考:徳山労働基準監督署 適切な保護具を使用しましょう! 溶接の種類に応じた遮光度を有する溶接

溶接作業に適したファン付き作業着(空調服)

溶接作業では、火に強い綿100%のウェアを選ぶ必要があります。
綿は化学繊維と比べて重く、ストレッチ性がやや劣りますが、柔らかい風合いと肌触りが特徴的です。

なお、どうしても生地が重いのが気になる人は、ベストの空調服を選ぶのをおすすめします。

バートル AC1181 [春夏用]エアークラフト ブルゾン[男女兼用] 綿100%

首元に保冷剤を収納できる通気エアダクトポケットを搭載した、バートルの春夏用空調ブルゾンです。夏場の溶接現場で暑くなりがちな首元を冷やせるため、熱中症のリスクを大幅に軽減できます。

また、生地は火に強い綿100%です。火花が飛び散る溶接現場でも、安心して防護服の中に着られます。複数のマルチポケットを搭載しているので、作業に必要な小道具もすぐに取り出すことが可能です。

1-9820 山田辰 AUTO-BI 空調服 長袖つなぎ 開衿

つなぎタイプで下半身にもエアを送れる、山田辰の空調服です。腰のベルトを調節すれば暑さ対策がしにくい下半身も冷えるため、さらに快適な環境下で作業ができます。

ただ、生地にはポリエステルも含むため、綿100%に比べると火に弱い傾向があります。直接火花を浴びると溶ける心配があるため、防護服で完全に覆うなどの対策が必要です。

ジーベック XE98002 [春夏用]空調服 綿100% 現場服長袖ブルゾン

綿100%で耐火性に優れており、火花が飛び散る溶接現場でも安心して着用できるジーベックの春夏用空調ブルゾンです。

スッキリとした見た目でおしゃれなデザインで防護服の邪魔になりにくく、スタイリッシュな仕様になっています。また、首元の調整紐で空気の抜け具合を自由に調整できるため、体調管理がしやすいのも魅力的です。

関連記事:溶接作業などに!防炎・難燃・耐熱に優れたオススメ作業着は? | ユニフォームに関する情報をお届けします。ユニフォームタウン

職種に適した空調服が着たいなら

今回は、溶接工におすすめな空調服を3つ紹介しました。

高温多湿の環境で快適に作業するには、空調服の存在が欠かせません。大きな事故につながらないよう、服の素材やバッテリーの状態に最善の注意を払いながら、最高の1着を選びましょう。

「職種に適した空調服がほしい」「手軽に空調服を手に入れたい」とお考えの方は、作業着専門ネット通販サイトで選ぶのがおすすめです。今回紹介した商品以外にも、まだまだ多数のおすすめ商品が揃っています。

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