もともとスポーツウェアとして開発・販売されたコンプレッションウェアは作業着・ワークウェアとしても広まりだしています。

ユニクロやアンダーアーマーなどの大手会社が、独自のコンプレッションウェアを販売するなど、年々その需要が高まっていることが分かります。

機能性の高いスポーツウェアが作業着のインナーとして求められ、強く支持されるようになったのにはもちろん理由があります。

そこで今回は、作業着としての「コンプレッションウェアの効果と機能」について詳しく解説します。おすすめの最新コンプレッションウェアもご紹介!

このページの目次

コンプレッションウェアの特徴

コンプレッション(compression)とは圧縮、圧搾を意味する英語です。

コンプレッションウェア(compression sportswear または compression garment)は「着圧ウェア」「コンプレッションインナー」とも呼ばれます。

伸縮性の高い生地によって着用時の身体に圧をかけることで、身体にさまざまなサポート効果をもたらす機能性ウェアです。

よく誤解されますが、加圧シャツとは異なります。加圧シャツは着圧で身体に負荷をかけることで基礎代謝を高め、トレーニング効率を高める目的の商品です。

詳しくは下記を参照ください。

【関連記事】コンプレッションシャツとは一体なに?加圧シャツとの違いを徹底解説! |

コンプレッションウェアの効果

多くのコンプレッションウェアに採用されている機能・効果をざっと確認しましょう。

  • 運動機能を向上する
  • 筋肉の無駄な動きやブレ、力の分散を抑える
  • 筋肉や関節への負荷を緩和する
  • 血行を促進し、むくみを改善する
  • ケガを予防する
  • 運動後の疲労を軽減し、回復を促進する
  • 吸汗速乾性の生地で着用時のコンディションを快適に保つ
  • 冬用のものは高い防寒性が、夏用には暑さ対策の機能がある

コンプレッションウェアにはこのように多くの効果が期待できますが、本当に効果があるのか疑問です。

以下、実際の調査データとともに効果を詳しく見ていきます。

研究紹介1:疲労回復効果について

スポーツでも作業でも、筋肉に負荷のかかる運動によって筋肉はダメージを受けます。

これを「筋損傷」と呼ぶのですが、コンプレッションウェアには筋損傷の回復効果があることを確認した研究があります。

この研究では30分間のランニングを行なってもらい、

  • 運動後、通常のウェアを着用した人
  • 運動後、コンプレッションウェアを着用した人

の2グループに分けて、その後の回復度合いを確認しました。その結果、

  • コンプレッションウェアを着用した人は筋肉の損傷が抑えられていた
  • 回復にも一定の効果があるとみられる
  • これらの効果は、筋損傷がある程度大きいときに限られる

ということが判明しました。

かみ砕いて言えば「ある程度の運動の際にコンプレッションウェアを着ると、筋肉の疲労が軽く済み、回復しやすい」ということです。

参考:後藤一成 「運動後のコンプレッションウェアの着用が筋機能の回復や筋損傷に及ぼす影響の解明」(2015-2016)

力仕事などのハードワークにおける怪我防止効果

作業系の現場は「力仕事」と呼ばれるくらいですから、ある程度の筋損傷は必然的に起こります。

連日の作業で蓄積するダメージはあなどれないものになるでしょう。

コンプレッションウェアを着用すればこれらのダメージを大きく減らし、すみやかに回復できます。

資材の運び込みや什器移動などが多い現場ではかなり重宝しそうですね。

研究紹介2:運動中の身体負荷軽減について

コンプレッションウェアの着用が運動中の身体の変化にどのように影響するのかを確認した研究を見てみましょう。

この研究では、

  • コンプレッションウェアを着てランニングする
  • 何も着ないでランニングする

の2グループに分けて、心肺運動負荷(酸素摂取量、心拍数など)を測定して違いを比較しました。

その結果、

  • コンプレッションウェアを着用すると運動時の心拍数が低下する
  • コンプレッションウェアは酸素摂取量には影響しない(着用、非着用で差はない)

という結論が導き出されました。

つまり「コンプレッションウェアを着用して運動すると、心拍数の上昇がある程度抑えられる」ということです。

参考:石坂正大ほか「コンプレッションウェアが酸素摂取量および心拍数に及ぼす影響」理学療法科学31 巻4 号(2016)

作業時に着用することで息が上がりにくくなる

身体を動かすと酸素が消費され、血液中の酸素を運搬しようと心肺の動きが活発になります。

例えば、階段を上り下りすると息が上がり、心臓が早く打つのが実感できます。「少し休まないと動けない」と感じることもあるでしょう。

これらの身体変化は避けられないものですが、変化の程度が大きいと作業効率が落ち、安全面でも好ましくありません。

「コンプレッションウェアを着用すると心拍数がそれほど上がらずに済む」ということは、身体への運動の負荷が軽減できている証明でもあります。

すぐには息が上がらずに動けるというメリットは現場に立ったことのある人ならばその大きさを痛感することでしょう。

コンプレッションウェアの圧が意識を切り替える

コンプレッションウェアは着用すると圧によって身体を軽く締めつけられるような感覚があります。

圧による作用がさまざまな効果につながるのですが、着用時のこの感触自体を評価する声も少なくありません。

愛用者にとっては「圧がかかる着用感」も魅力

  • 「筋肉がほどよい圧で包まれることで動きやすいと感じる」
  • 「軽い力で動ける感じがする」
  • 「引き締まる感じがして体を動かす仕事に向いている」
  • 「通常のウェアを着ると差を感じてつらい」

といった感想は多くあります。着用による気持ちの変化、とも言えるでしょう。

これらは実験で数値化して比較できる類のものではなく、単なる使用感とも言えますが、着用者にこのように感じさせることもコンプレッションウェアの魅力的な「効果」であると言えます。

とくに作業現場においては「これから体を動かす場面だ」と意識することは非常に重要です。

作業に臨むという意識が低い状態では、不慮の事故にもつながりかねません。

いつでも万全の動きができる、高いパフォーマンスを発揮できるという意識をもてること、身体に「スイッチ・オン」の合図を送りやすい状態であることは、安全に質の高い作業を遂行することに大きく貢献します。

気候や環境に順応する着心地改善機能も大きい

真夏の暑さや多湿による蒸れ、冬場の寒さ乾燥といった不快な要素は作業者の意識に影響します。

とくに夏の日中の作業での暑さ対策は多くの現場で課題となるものです。

多くのコンプレッションウェアは体温や湿度を調節する機能も付加されています

そのため快適な作業環境づくりにつながることも非常に魅力的です。

コンプレッションウェアは薄い生地が一枚、ぴったりと肌に密着するため見た目には夏は暑そうに見えるかもしれません。

ですが実際は汗をよく吸ってすぐに放湿する機能も手伝って、汗のベタつきや蒸れた不快感がかなり軽減され、快適な着用感を保ちます。

冬も「体は寒いのに上着の中は汗をかいて蒸れている」ということがありがちですが、インナーにコンプレッションウェアを着ていると肌が湿る感覚もなく、防寒着の暖かさを上手に引き出します。

コンプレッションウェアのデメリット・注意点

ここまでコンプレッションウェアの効果やメリットを具体的に紹介しましたが、当然デメリットや着用における注意点もございます。

デメリット・注意点
  • 適切なサイズを選ばないと効果がない
  • 生地の素材が合わないと皮膚が炎症する恐れ
  • 寝るときに着用すると血流が悪くなる

以下、一つ一つ解説していきます。

適切なサイズを選ばないと効果がない

コンプレッションはぴったりサイズを選ばないと、窮屈だったりぶかぶかだったりであまり効果が得られません。

特に気を付けたいのはぴちぴちすぎて窮屈な場合。圧がかかりすぎると血流が悪くなってしまいます

サイズ選びは着丈や身幅などのサイズ表をしっかり確認し、正確な適切サイズを把握しておくことが重要です。

生地の素材が合わないと皮膚が炎症する恐れ

コンプレッションウェアは肌に直接触れる生地なので、素材が合わない人は着用を控えた方がいいでしょう。

ストレッチ素材であるコンプレッションウェアは、化学繊維のポリエステルやナイロンを使用します。

化学繊維特有のチクチク感が気になる人は快適に着用することが難しいかもしれません。

寝るときに着用すると血流が悪くなる

コンプレッションウェアは寝るときに着ると血流が悪化する恐れがあるので、就寝時はリラックスできる服装に着替えましょう。

日常的にコンプレッションウェアを着ていると癖になって、着用感が馴染むという人もいると思います。そういった人は着用時間を決めるか、締め付けが弱いものに変えるなどの対策が必要です。

コンプレッションウェアの種類

コンプレッションウェアにもいくつか種類があり、トップスやボトムス・パンツ、部分的に着用するアームカバー・ソックスがございます。

さらに、春夏シーズンか秋冬シーズン、防寒用など利用シーズンによって分けられます。生地の厚さや機能を確認し、最適なコンプレッションウェアを探しましょう。

トップス

トップスはノースリーブ、半袖、長袖の3種類に分かれます。

長袖以外は春夏シーズン向けの商品が多く、接触冷感や吸汗速乾機能が付帯していることが多いです。汗を素早く乾かしてくれるため、ジメジメした不快感を解消してくれます。

一方で長袖は秋冬シーズン向け・防寒用が多く、裏起毛などの生地で保温性に優れています。筋肉が冷えると怪我の原因につながるので、怪我防止にも役立てられます。

ボトムス・パンツ

ボトムス・パンツのコンプレッションウェアは太腿やふくらはぎを保護したり、温めたりしてくれる便利なアイテムです。

春夏用は汗蒸れ防止効果、秋冬用は保温効果が期待できます。特に防寒対策に便利で、血管が多く通る太腿を温めることで全身の血流を良くすることができます。

アスリートやスポーツなどでボトムス・パンツのこだわる人も多いですが、作業服としてコンプレッションウェアの重要性を理解している人は多くありません。

ただし肌触りが悪いコンプレッションウェアだと、着用によるストレスが生じるので、裏地まできちんとチェックしておきましょう。

アームカバー・レッグカバー

アームカバーやレッグカバーは、2枚1組になったコンプレッションウェアです。

腕だけピンポイントで着用したいなど、柔軟な使い方ができるというメリットがございます。

半袖の作業服と組み合わせてコーディネートを楽しむといった使い方も。コンプレッションウェアの圧迫感が苦手な人でも使いやすいアイテムです。

季節別のおすすめコンプレッションウェア

ここからは季節別におすすめのコンプレッションウェア商品を紹介していきます。

春夏用は薄手で接触冷感タイプの商品が多く、着るだけでひんやりと気持ちの良い状態を保てます。

秋冬用は厚手で裏起毛のタイプが多く、暖かくて快適な着心地です。筋肉を冷やさないので怪我防止にもつながりますね。

春夏用コンプレッションウェア

自重堂 Z-DRAGONシリーズ

夏場は皆さんも寝具でもご存知の通り「接触冷感」効果のあるものが人気です。多少汗をかいたくらいではベタつかず熱をすぐに逃してくれるので蒸れずに快適に作業が可能です。

安価で、且つ両脇に消臭・抗菌のテープまで装着されている点が人気の理由です。作業現場では汗をかくことが多いですから、消臭効果を伴ってくれているのは嬉しいですね。

バートル クールフィッテッドシリーズ

あまり圧迫感が強すぎるものは苦手という方に人気のコンプレッションウェアです。とにかくクールさを追求したアイテムです。女性向けのサイズも用意されています。

圧迫感もなく、ストレッチ素材でもありますので動きやすさは抜群です。こちらの商品も作業用をも想定して開発されていますので、消臭効果もバッチリです。

「暑いから腕は出したい」という人は半袖タイプがおすすめ。作業をする際に、素肌がむき出しになっていると怪我をする可能性が出てきますのでその点は気をつけなければなりませんが、怪我をするような可能性が低い場合には半袖タイプでも問題ないでしょう。

フラットロックシーム縫製で、縫い目が素肌に振れることが有りませんので着心地の良さも人気の理由です。コンプレッションウェアは普通の衣服に比べ、圧迫感もありますから、着た際の着心地の良さは重要です。

ミズノ(mizuno) アンダーウェアスクラブインナー

コンプレッションウェアというと作業をする人が着るような印象があるかもしれませんが、実はそうではありません。こちらのアイテムは医療現場で活用されるコンプレッションウェアで、スクラブインナーとも呼ばれています。

筋肉を保護することを目的としていませんので、圧迫感はそれほど強くありません。

スクラブだけを着用すると、動作をする拍子に下着などのインナーが見えてしまうということがあります。そのような場合にこのようなコンプレッションウェアを着用することで心配から開放されます。

TS DESIGN ニープロテクトパワーソックス

作業によっては膝をよく地面に付けるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そのような方におすすめなのが膝部分にクッションブロックが装着されているタイプのレッグカバータイプのコンプレッションウェアです。

膝は人間の体のうちで、とくによく動かす部分でもありますのでストレッチ性が重要ですが、フィット感についても心配ご不要です。

秋冬用コンプレッションウェア

自重堂 Z-DRAGON ハイネック・タートルネックロングスリーブ

秋冬はやはり防寒性が重要です。ハイネックタイプは防寒性がアップします。

もちろんこれだけでは防寒という意味では物足りないかもしれませんが、作業をしていると体温も上昇しますので、過度な防寒機能は逆に熱くなりすぎてしまうということもあるでしょう。女性向けサイズのご用意もあります。

吸湿発熱機能を備え、服の裏側は裏起毛になっています。汗をかく可能性はありますので、消臭抗菌効果も嬉しいですね。

首元までしっかりと暖かくしたいという場合はタートルネックタイプもおすすめ。冬場の屋外作業で活躍します。

バートル ホットフィッテッドシリーズ

バートルのホットフィッテッドシリーズは肉厚な起毛ストレッチが特徴的。保温性の高さに優れています。

生地は厚手ですがストレッチ素材で動きやすさは抜群。スポーツやアウトドアでもインナーとして使える便利な商品です。汗で蒸れても消臭テープ付きで臭いが気になりません。

接触温感性に優れたパンツもセットで着用することで、より効果の高い防寒対策が可能です。バートル独自のカッコいいデザインも人気の理由となっています。

自重堂Jawin 裏起毛ハイネック コンプレッション(新庄モデル)

こちらは防寒インナーとしても使われるコンプレッションウェアです。寒い冬に着用することで体温を維持できるよう、高い保温性を持つ生地になっています。

主な用途としては、冬場の屋外作業やチルド倉庫、海や山などのアウトドアで着用すると効果的です。

ロゴやボディラインに沿ったラインはデザイン性も高く、シンプルながらおしゃれなスタイルを楽しめます。

コンプレッションウェアのお手入れ方法

コンプレッションウェアの劣化を防ぐには、こまめなお手入れが欠かせません

「どうせ買い換えればいい」という人もいるかもしれませんが、トップスやボトムスまで頻繁に買い替えているとかなりの出費に膨らみます。

少しでも綺麗な状態を長持ちできるように、簡単にできるお手入れ方法を紹介します。

洗濯ネットに入れて洗濯する

ストレッチ素材であるコンプレッションウェアは、洗濯時に他の衣類と絡まりやすく、繊維にダメージがかかります。洗濯ネットに入れて洗うようにしましょう。

ドライコースや「弱」モードなど、衣類へのダメージが少ない洗濯コースを選ぶのも長持ちの秘訣です。

つけ置き洗いで汚れをしっかり落とす

コンプレッションウェアは繊維が細かく肌に触れるため、洗濯しても落ちにくい皮脂汚れがたくさんこびりついています。

そういった場合、酸素系の漂白剤を用意して、つけ置き洗いを試してみましょう

皮脂汚れによる臭いや黄ばみは、定期的なつけ置き洗いで対策が可能です。月に1回ペースでもいいのでこまめに行うことが重要です。

乾燥機はなるべく使わない

コンプレッションウェアは乾燥機を使ってしまうと繊維にダメージが加わり、劣化が進みます。ドラム式洗濯機をお使いの人は、乾燥機ではなく部屋干しに切り替えてみてください

また、なぜ部屋干しの方がいいかというと、天日干しだと色あせしてしまうからです。

取り扱い表示に部屋干しや陰干し推奨のマークがある商品も多く、薄手で化学繊維のコンプレッションウェアはすぐに乾くので、部屋干しが最もおすすめです。

作業着メーカーのコンプレッションは高コスパでおすすめ!

コンプレッションウェアは着用することで様々な効果が期待できるインナーと言えます。

作業着・スポーツ・アウトドアなど、体を動かすシーンであればいつでも活躍するコンプレッションウェアは持っておいて損はありません。

スポーツメーカーの商品も高品質で良いですが、価格帯は5000円〜と少し高め。

一方で作業着メーカーのコンプレッションウェアなら、一番安いので1000円前後、平均でも2000円前後で買うことができます。

もちろん季節別で素材や機能が異なり、安価でも高品質な商品ばかりなので、コストパフォーマンスに優れています。

ネット通販なら各メーカーの人気商品をまとめて比較して選べるので、検討中の人は是非ともネット通販サイトで商品を探していてはいかがでしょうか?

▼もっとコンプレッションウェアを探したい人はこちら!

コンプレッションインナーの通販/作業服の通販 ユニフォームタウン