毎年やってくる寒い冬。防寒のためにたくさん着込むものの、いまいち暖かくない…そんなご経験はありませんか?
今回は重ね着(レイヤリング)をマスターして、快適に冬を乗り越えるための方法をプロが伝授していきたいと思います!
防寒に重要なレイヤリングって?
まず最も大切なのが「レイヤリング」という考え方。つまり重ね着ですね。
暖かそうな服を1枚着ただけで完璧に暖かくなるということはありえません。それはどうしてなのか。そのためには熱について考える必要があります。
当たり前のことですが、服が熱を発してくれるわけではありません。
人間が熱を生み出し、その熱を留めてくれる、つまり保温してくれるから「暖かさ」を感じます。
では熱はどこに留まるのか。それは「空気」です。
セーターやニットが暖かそうな服として認識されているのは、服の素材に隙間があり、空気をたくさん含むことができるので暖かいんですよね。
しかし隙間があるということは風が服と空気が押し出されて逃げてしまうというデメリットも同時に持ち合わせています。
このように服の役割を認識し、弱点を補い合うように重ね着をすることで暖かさを確保し、防寒するというのが基本的な考え方となります。
また、屋外から室内に移動して熱くなってきた場合には、アウターウェアを脱ぐなど、臨機応変な着こなしができるというメリットもあります。
効果的なレイヤリングのコツ
では弱点を補い合い、防寒服をもっとも暖かく着る具体的な方法についてご紹介していきます。
- アンダーウェア
- ミドルウェア
- アウターウェア
レイヤリングの基本はこの3枚で考えます。
アンダーウェアの選び方
アンダーウェアは、肌と接触する一番下に着る衣服のこと。肌着のような衣服といったらわかりやすいでしょうか。
最近では、仕事の際に着用するインナーをコンプレッションウェアと呼ぶことが定着し、保温性や発熱性のある商品が登場しています。
夏はもちろんのこと、秋・冬のシーズンにおいても、汗をかいてもすぐに乾かせる事が体温調整にも良く、寒さを感じにくいのでコンプレッションウェアを肌に直接、接するように着用するのがオススメです。
アンダーウェアの選び方においてもっとも重要なのは、より効率的に発熱できるかどうか。
冒頭でも説明しましたが、熱は人間の体からしか発生しません。
体温に加えてプラスアルファとして発熱を促すような機能性のあるアンダーウェアがおすすめです。
どうして服でも発熱することができるのか疑問という方に簡単に解説しておきます。
人間は運動をしていなくても常時ある程度の水分を体外へ放出しています。その際はとても細かい粒子である「湿気」の状態で放出されているのですが、その粒子が集まり「水分」となるタイミングで凝固熱という熱が発生します。これを利用しています。
水分なのに熱?と疑問に思う方もいるかもしれませんが、水分といってもごくごく小さい粒ですから、衣服にある程度の吸湿性があれば冷たいと感じるようなことはありません。
このようにして、人間の水分を利用して服だけでも発熱できるようにしているわけですね。
発熱機能性とは別の話にはなりますが、先の話からもわかる通りアンダーウェアにはある程度の吸湿性(吸汗性)も必要という説明にも繋がります。
その他にも必要な保温性については、裏起毛タイプなどのアンダーウェアがおすすめ。
まとめると、発熱機能性>吸湿性>保温性の組み合わせを実現しているアンダーウェアがベストということになります。
ミドルウェアの選び方
ミドルウェア選びにおいて、とにかく意識したいのが保温性です。アンダーウェアで発熱させ、ミドルウェアではその熱を保温しましょう。
この世でもっとも優れた断熱材が「空気」と言われています。
二重ガラスが熱や冷気を遮ってくれるのは、ガラスとガラスの間に空気の層があるから。このことからもわかる通り、空気は効率よく熱を取り込んでくれる性能を持っています。
ですからセーターやニットなど、空気の層を作り出しやすいような衣服がおすすめです。
街歩き程度でしたら、それで十分なときもありますが、中には厳しい冬の気候の地域や、極寒の中で作業をしなければならないような人もいるでしょう。そういった方はセーターでは不十分です。
自然界でもっとも効率的に空気を取り込んでいるのは鳥の毛と言われています。つまり「羽毛」ですね。
布団でも羽毛布団は人気で、その保温性については誰もが知るところだと思います。
この羽毛をミドルウェアに活用することがもっとも暖かいと言われています。
羽毛はセーターのように直接着ることができませんから、布団のように衣服の中に羽毛がはいっているような製品を選びましょう。
アウターウェアの選び方
最後にアウターウェアですが、発熱し保温した「熱を外部に逃さない」ような衣類を選ぶようにしましょう。
では「熱を外部に逃さない」ための条件はどのようなものでしょうか。実は3つの機能性が臑兪用です。
1,透湿性
アンダーウェアとミドルウェアによって発熱と保温を完璧にした結果、思ったよりも暖かくなってしまい、作業などをすると体温が上がりすぎてしまい逆に汗をかいてしまうといったご経験はありませんでしたでしょうか。
本来は上がりすぎてしまった体温を下げるための汗ですが、冬の環境では逆に体温が下がりすぎてしまうという問題を発生させてしまいます。
そのときに必要なのが透湿性です。
適度に湿度を外部に放出することで、多少の汗をかいたくらいではアウターの中が汗でじっとりしてしまうということはありません。
★透湿性をもっと詳しく
防寒服の内部の蒸れを防ぐ機能が透湿性になります。
外側の風を通さずに、汗などの水蒸気を外へ放出してくれる機能です。
先のように透湿性の数値が高いほど、蒸れにくい防寒服と言えます。
左記でいうと、24時間以内に2000gグラムの水分を透湿する能力があることの証明になります。
2,防水性
透湿性が必要な理由からも分かる通り、水分は熱にとって大敵です。内部の汗だけでなく、外部からの水分も防がなければなりません。
外部の水分といえば、雨。それから雪の対策が必要です。
皆さん防水スプレーで対策していたりすると思いますが、それでも水分が染み込んでしまうということもあるでしょう。
その場合、水分を着たまま行動しているようなものですから体温はどんどん奪われてしまっている状況です。
可能であればアウターウェアの基本性能として防水機能を持ち合わせているものを選ぶのが理想です。
3,防風機能
外の気温が低いと熱を奪われてしまうイメージは誰でもあると思いますが、実は風でも体温は奪われます。
風が強ければ強いほど体温が下がり、風速1Mで1℃下がると言われています。日本の平均風速は3Mですから毎日の気温よりも3度風によって下げられてしまっているというわけ。
気温は高いはずなのに今日は寒いな…というときってだいたい風が強いときですよね。以上のことから防風の重要性については理解していただけたのではないでしょうか。
おすすめのアンダーウェア(コンプレッションウェア)
>>78104 自重堂Z-DRAGON ハイネックロングスリーブはこちら
おすすめミドルウェア
2つ目として紹介する防寒服としてのミドルウェアは、そのものとして着用しても、ほどよい暖かさを実感できるウェアです。
着こなしとしては、
- 1、ミドルウェアのみで着用
- 2、アンダーウェア(コンプレッションウェア)の上にミドルウェアを着用
- 3、ミドルウェアの外側に防風・防水・透湿効果の高いアウターウェアを着用
- 4、アンダーウェア、ミドルウェア、アウターウェアをセットで着用
など、様々なスタイルが選べるのも嬉しいポイントです。
TSデザインが手がけるMIDDLE LAYER(ミドルレイヤー)というシリーズでは、アンダーウェアとミドルウェアをセットで着用すると、その間に暖かい空気の中間層(=これをミドルレーヤーと定義)ができるので、防寒効果が高まり、保温性もバッチリといった点をPRしています。
防寒服のメーカー各社からは、中綿の入った薄手のジャケットや、動きやすくて作業性の高いフリース素材のものなど軽量で、長時間着用していても疲れにくい商品が充実しています。
>>4226 TS DESIGN マイクロリップロングスリーブジャケット(男女兼用)はこちら
>>4236 TS DESIGN マイクロファーロングスリーブジャケット(男女兼用)はこちら
>>4238 TS DESIGN マイクロファーベスト(男女兼用)はこちら
風を通しにくく保温力、透湿力に優れているので蒸れないジップシャツ
おすすめのアウターウェア・高機能で最強防寒着に
最後に紹介する防寒服はアウターウェアです。防寒服全般の商品です。
まとめ
防寒服の重ね着(レイヤリング)について説明させていただきました。
まとめとしては、下記になります。
- アンダーウェア…
- 仕事の際に着用するコンプレッションウェアというアイテム。保温性や発熱性がある商品が多数。
肌に直接、接するように着用するのがオススメ。
- ミドルウェア…
- アンダーウェアとアウターウェアの中間タイプ。ほどよい暖かさを実感できる。中綿の入った薄手のジャケット、軽くて動きやすいフリース素材などになる。
- アウターウェア…
- 一番外側に着用する防寒服全般を指します。防風、透湿、防水といった機能が最大のポイントになります。
様々な作業現場に合わせて、アンダーウェア、ミドルウェア、アウターウェアを組み合わせて着用して頂くことで、今まで実感できなかった暖かさやお仕事の効率アップを実現できるかと思います。
ぜひ、試してみてください。
▼ユニフォームタウン
https://www.l-m.co.jp/