「作業着が汚れてきたけど、わざわざクリーニングに出すレベルかな?」と迷ってしまうことも多いはず。

家庭用洗濯機だとどうしても限界があり、作業着の汚れがしっかり落ちないこともあります。

そこで今回は、作業着をクリーニングに出すべきだという具体的な目安と、自宅で洗濯する方法を紹介します。事情があってクリーニングを利用できないという人も参考にしてみてくださいね。

そもそも作業着はクリーニングに出せるのか

クリーニング店にはいくつかの洗濯方法があり、衣類に応じて最適な洗い方を選んでくれるのですが、一部受付不可の衣類があります。

店舗によって基準は異なりますが、衣類が濡れていたり、ひどい汚れや臭いが付着していたりすると、クリーニング不可のケースが多いです。

特に作業着で気を付けたいのは、生地の破れ・ほつれといった破損です。クリーニングによって破損箇所が悪化する恐れがある場合、受付を断られる可能性があります。

他にも特殊なボタンが付属している衣類や、洗濯表示がついていない衣類はクリーニングに出すことができないのでご注意ください。

作業着をクリーニングに出す目安

クリーニングに出すべきかどうか迷っているということは、汚れが気になり出してきたタイミングかと思います。

一点注意して欲しいのは、職場から支給された作業着・ユニフォームはクリーニングに出して返却するのがマナーです。近くにない場合は宅配クリーニング等のサービスを利用しましょう。

ここからは自前の作業着、あるいはこれからも継続的に使用する作業着を想定して進めます。

具体的に作業着が以下のような状態だと、クリーニングに出すのを検討すべきです。

  • シミ・汚れが落ちない
  • 臭いが落ちない
  • 汚れてから時間が経っている

以下、それぞれのケースを詳しく解説していきます。

シミ・汚れが落ちない

シミや汚れが付着して洗濯しても取れない場合、家庭用洗剤の洗浄力では不十分なため、クリーニングを利用すべきです。

衣類の汚れは洗濯で綺麗に落ちるわけではなく、徐々に蓄積されていきます。頑固な汚れを落とすのは非常に手間がかかるものです。

また、汚れによって最適な洗剤というのも異なります。家庭用の洗剤を複数用意して、汚れによって使い分けるのは現実的ではありません。当然知識も必要ですし、それだけコストがかかります。

汚れがひどい場合、洗濯槽が汚れて洗濯機が故障するリスクがあるので、無理に自宅で洗濯をするのは控えましょう。

特に土木作業などの屋外で仕事をする職種の場合、作業着に付着した泥や砂がついたまま洗濯機に入れると、デリケートな洗濯機は故障してしまうかもしれません。

こういったケースであればクリーニングに出すことをおすすめします。

臭いが落ちない

作業着の臭いが落ちない原因は2つ考えられます。1つ目は生乾き臭で、洗濯方法に問題があるのでクリーニングは必要ありません。

問題は2つ目の汚れがきちんと落ちていないことで、雑菌が繁殖しているケースです。

表面についた汚れは落ちて、パッと見は綺麗な作業着でも、実は繊維の奥に吸収された臭い菌が落ちきっていない可能性があります。

作業着で多いのは汗による皮脂汚れです。皮脂やタンパク質は強烈な臭いを放つ上に、通常の家庭用洗濯では落ちにくいのでやっかいな存在。

こまめにクリーニングに出すことで、臭いの原因となる菌を洗浄することが可能です。

関連記事:作業服のニオイを落とす方法【秋冬の汗臭に注意】

汚れてから時間が経っている

ご存知の方も多いと思いますが、汚れは時間が経てば経つほど落ちにくくなります。

その理由は酸化です。空気中の酸素に触れることでシミ・黄ばみ・黒ずみといった変色汚れが浮き出てしまいます。

他にもタンパク質汚れが固まったり、繊維の奥に染み込んで定着したりなど、時間が経つことでいいことは一つもありません。汚れたら1秒でも早く水で濯ぐなどの対処が欠かせません。

作業着をクリーニングに出すメリット

作業着をクリーニングに出すのをためらってしまうという人のために、具体的なメリットを紹介します。

  • 高い洗浄力で清潔に保てる
  • 特殊な素材・生地の洗濯も可能

大きく分けると上記の2点が挙げられます。以下詳しく解説していきます。

高い洗浄力で清潔に保てる

高い洗浄力で清潔に保てる

クリーニングの最大の魅力は様々な汚れの洗浄に対応していることです。

油汚れにはドライクリーニング、水溶性の汚れにはウェットクリーニングなど、プロが汚れに応じて洗浄方法を使い分けるため、安心して洗濯をお任せできます。

特に油汚れは自宅で洗濯しても落とすのは難しいです。不可能ではないですが、シミ抜き作業などの手間がかかる上に、洗剤や道具を用意しなければいけません。

作業着は職種によって油汚れがひどくなりやすいので、こまめにクリーニングに出す方が長持ちしてコストも抑えられるでしょう。

特殊な素材・生地の洗濯も可能

皮革・毛布などの特殊な素材や生地を洗濯する場合、クリーニングに頼ることになります。

基本的に水洗いできない生地はクリーニングを推奨します。ウールやシルクなどの天然繊維は縮みやすい上に、高価な素材を使用しているため家庭での洗濯は避けたいですね。

作業着は化学繊維を使用した生地が多いのでそこまで気にする必要はないですが、会社のロゴなどで刺繍がある場合は糸が痛む可能性があるので注意が必要です。

また、アルカリ性の洗濯洗剤を使用すると生地によって劣化が激しく進むので、大事に使いたい衣類はきちんと洗濯マークをチェックしましょう。

作業着のクリーニング代の料金相場

作業着をクリーニングに出す場合の料金相場は、店舗タイプのクリーニングだと大体1000円前後です。また、トップス・ボトムスをそれぞれ出すと1000~2000円程度が相場でしょう。

店舗型以外にも宅配クリーニングという方法があり、近くにクリーニング店舗がない場合は利用を検討してみてもいいかもしれません。ただし料金は店舗型よりも高くなる傾向にあります。

また、油汚れがある場合はシミ抜きが必要になります。シミ抜きは別料金で1000円〜1500円程度かかるクリーニング店が多いです。

自宅で作業着を綺麗に洗濯する方法

自宅で作業着を綺麗に洗濯する方法

クリーニングを利用するほどではない汚れなら、自宅で作業着を綺麗に洗濯する方法を試してみましょう。

作業着に付着しているのが何の汚れかによって、洗濯方法は異なりますが、共通して言えるのは、放置せずになるべく早く洗うことです。可能であれば、汚れたらすぐにつけ置きや水洗いを行いましょう。
また、あらかじめ汚れに強い作業着を着用するのも効果的です。防汚加工なら撥水等のコーティングで汚れを弾き、繊維に染み込みにくいため洗濯が楽になります。

関連記事:塗装作業に最適な服装とは?作業着の選び方を解説

以下、汚れ別に自宅で作業着の汚れを落とす方法を解説します。

  • 泥・土汚れを落とす方法
  • 汗汚れを落とす方法
  • 油汚れを落とす方法

作業着の泥・土汚れを落とす方法

泥や土汚れはまず最初に、細かい砂利を取り除かなければいけません。

ブラシで作業着をこすって泥や土を落としてから、お湯に浸して洗濯しましょう。泥汚れには固形石鹸が効果的なので、汚れの部分に塗って再度ブラシでこすれば綺麗になるはずです。

作業着の汗汚れを落とす方法

汗汚れはお湯に浸した状態で洗濯用固形石鹸を泡立てて、汚れた部分をこすって落とします。ブラシで優しくこすると汚れが落ちやすくなります。

まだ汚れが落ちないという人は、漂白剤をお湯に入れて1時間程度浸すと、汗染み汚れが落ちやすくなるのでお試しください。

作業着の油汚れを落とす方法

油汚れは大きく分けて機械油と食べ物の油の2つに分けられます。油によって効果的な洗い方は異なるので注意してください。

機械油であれば熱湯に浸したあと、汚れをブラシ等で擦るだけでかなり汚れが落ちるはずです。食べ物の油であれば、酸素系漂白剤か台所用洗剤につけ置きして油を分解し、ブラシで擦るのがおすすめです。

ただし油汚れは時間が経つと急激に落ちにくくなります。上記方法を試しても効果がない場合はクリーニングを検討しましょう。

お気に入りの作業着はクリーニングがおすすめ

以上が作業着をクリーニングに出す目安でした。自宅での洗濯でも作業着を綺麗にキープできますが、手間がかかる上に素早い対処が欠かせません。

作業着は日々の仕事で汚れが蓄積する衣類なので、なるべくクリーニングを利用して付着した汚れを洗浄してあげたいです。

特にお気に入りの作業着は、長く使うためにもこまめなクリーニングを検討してみましょう。

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