コックコートについてのお役立ち情報

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清潔に保たれたオシャレなコックコートは、一流シェフを目指す方の憧れの的です。
しかし、なぜ他のユニフォームではなく、コックコートが主流になっているのか、という理由までは知らない方も多いはずです。
そこで、ここでは一流のシェフを目指したい方、そして、自分のお店を持ちたい方のために、コックコートを着るメリットを紹介していきます。

12コックコートにはどんなメリットがあるのか

一見するとシンプルな仕組みに見えるコックコートですが、実は調理を円滑に行うために様々な工夫が凝らされています。
コックコートが持つ素晴らしいメリットを確認していきましょう。

1. 火傷を防ぐことができる

コックコートを着る最大のメリットは、火傷を防止できることです。コックコートが火傷を防げる仕組みは、主に2つあげることができます。

ひとつ目は、ダブルになった前あわせです。前あわせを二重にすることで厚みを出し、熱湯や油が跳ねて火傷を起こすことを防ぐことができます。
もうひとつの理由は、生地に綿を使用していることです。コックコートの生地としてポリエステルを使用することも増えていますが、昔から主流だった綿と比べると燃え広がるのが早いという特徴があります。
そのため、火力の強い厨房では今でも綿が主流です。特に厚みのあるカツラギ織りが主流となっています。

2. 壊れにくいボタンを使っている

組紐ボタン

伝統的なコックコートは、生地と同じ素材の紐を編んで作られた組紐ボタンや、芯を生地でくるんで作られた「くるみボタン」が使われています。これには、2つのメリットがあります。

ひとつは、熱で溶けてしまったり、何かにぶつけて割れてしまったりしないことです。プラスチックや金属のボタンは割れてしまうことで、厨房に飛び散ったり、料理のなかに紛れ込んだりしてしまう恐れがあります。
しかし、柔らかいくるみボタンなら、その心配が少ないのです。

そして、もうひとつのメリットが、力を入れて引っ張れば、すぐにボタンが外れやすいことです。火が燃え移ったときでも素早く脱げるので、前あわせや綿の特徴とあわせて、さらに火傷になりにくい仕組みになっているのです。

3. 汚れが目立つので衛生管理がしやすい

白は汚れが目立ちやすいこともメリットです。汚れが目立つのはデメリットのようにも思えます。
しかし、お客様からみれば、白く清潔な状態でコックコートを維持しているということは、それだけ身なりと衛生環境に気をつけているとみなされるのです。

また、調理が上手くなるほど、油跳ねでコックコートを汚してしまうことも減ってきます。
つまり、白いままのコックコートを着ていることは、それだけ調理の腕が高いことも示しているのです。

さらに、仮に汚したとしても、前あわせを逆にさえすれば、即座に汚れを隠すこともできます。急にお客様への対応をすることになったときも、わざわざ着替える必要がありません。
このように、コックコートは色ひとつをとってみても、合理的で効率的に作られています。

4. 袖が長いので鍋掴みとして使える

コックコートの袖は長めに作られていることも特徴です。折らずにまっすぐ伸ばすと、ちょうど指まで届く長さで作られています。これは熱された鍋の取っ手を掴むためのものです。

忙しい調理中に、いちいち手袋をはめたり外したりしていると、作業に手間がかかってしまうでしょう。そのため、わざと袖を腕よりも長く作り、必要なときだけ伸ばすことで鍋掴みとして活用するようになりました。
ちなみに、コックコートの袖は折った状態ではなく、伸ばしたままの状態が正装とされています。

13制服としてのコックコート

コックコートの歴史

コックコートは、フランスの英雄であるナポレオンが着ていた「ナポレオンコート」が原型とされています。ナポレオンと言えば、「吾輩の辞書に不可能はない」の格言で有名ですが、「人は制服のような人になる」という格言も知られています。
実際にナポレオンは制服の持つ力を重要と考え、制服を一新することで兵士のモチベーションと一体感を高め、困難な戦いを勝利へと導きました。

こうした逸話を持つナポレオンのコートをもとにしているからこそ、コックコートはシェフの制服として、優れた実用性とデザイン性を両立させることができるのです。
さらに、実はこのように深い歴史と機能性を備えているのは、コックコートだけではありません。コックコートとあわせて、シェフの正装として知られるコック帽が持つ歴史も紹介します。

コック帽が長い理由

1. 長さで偉さが分かる

独特の長さで知られているコック帽ですが、この長い帽子がシェフの正装になった理由には2つの説があります。
ひとつ目の説は、長いコック帽をかぶり始めたのは、フランス料理の帝王と呼ばれる有名シェフ、アントナン・カレームであるという説です。最高峰の料理人であるカレームが被り始めたことから、シェフの間で流行になり、やがて正装として定着していったとされています。

もうひとつの説は、近代フランス料理の神様と呼ばれるリッツホテルの料理長オーギュスト・エスコフィエが被り始めたという説です。エスコフィエは身長が低かったため、厨房内で目立つように長い帽子を被り始めたと言われています。

さらに、日本の帝国ホテルでは、リッツホテルで修行を積んだシェフが、この逸話を伝えたことから、勤続年数や地位に応じてコック帽の長さを変えることが慣習になっています。

2. 長い帽子は通気性が良い

暑い厨房

コック帽の長さはシェフとしての地位を表す他にも、通気性が高いメリットもあります。厨房内では髪の毛や汗が落ちないように、帽子を深くかぶる必要がありますが、暑いため蒸れやすいことが問題です。
その点、帽子が長ければ内部の空間が広くなり、蒸れにくくなります。つまり、コック帽は見た目だけではなく、衛生面でも優れたメリットを持っている帽子なのです。

14コックコートはどれを買えばよいか

ここまで紹介してきたように様々なメリットがあるコックコートですが、どのようなコックコートを買えばよいのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
そこで、コックコートをお求めの方のために、ベーシックタイプとプレミアムタイプの2種類のコックコートを紹介します。

初めてのコックコート選び

日本の飲食店ではユニフォームは貸し出されることも多いのですが、調理学校での実習着は自前で用意するところも多いようです。さらに海外のレストランで修行する場合は、新人でもベテランでもコックコートは自前で用意することが慣習となっています。

しかし、学生や新人時代は、何かとお金がかかります。そこで、自前でコックコートを揃える必要がある場合は、シンプルでベーシックなコックコートがおすすめです。ネット通販で購入すれば、定価よりも安い価格で購入できます。

人気の定番商品なら、セールでの割引とあわせて2,000円ほどで購入できることもあります。おすすめなのは、シンプルな綿100%コックコートです。

店を持ったときに着たいコックコート

すでに実力を身につけて独立を目指しているという方や、まだ修行中だけれども気分だけでも一流になってみたいという方もいることでしょう。
そうした方には、高級感のあるスタイリッシュなデザインのコックコートを選ぶと良いかもしれません。
上品さと高級感を抱かせる黒のコックコートなら、他のコックコートとは違った雰囲気を演出することができます。

15コックコートはホールスタッフでも着られる

もともとは調理用に発展してきたコックコートですが、現在では接客を担当するホールスタッフの制服としても人気です。その理由をみていきましょう。

1. 清潔感がある

これまで紹介してきたように、コックコートは見る人に清潔感のある印象を与えます。
そのため、お客様と直に接するホールスタッフもコックコートを着ることで、お客様に清潔で過ごしやすい店だと感じてもらうことができます。

2. 店内でユニフォームを統一できる

厨房スタッフとホールスタッフで、ユニフォームを統一できることもメリットです。厨房とホールで兼任が必要になる場合、ユニフォームが統一されていれば、どちらでもすぐに対応することができます。
さらに、別々にユニフォームを仕入れるよりも、コストがかからず管理もしやすいこともメリットです。

3. ホール用のコックコートもある

ホールスタッフのユニフォームとしても人気が高まっているため、調理用ではなく接客用に作られたコックコートも発売されています。
シワになりにくく、耐久性があるポリエステルを使用したコックコートや、涼しい半袖のタイプが人気です。

16コックコートのメリットまとめ

コックコートは長い伝統に支えられた優れたデザインや、耐火性、清潔さといったメリットから成り立っています。そのため、良いコックコートを選ぶことは、調理の効率や料理人としての自覚を高めることにつながります。
ここで紹介してきたコックコートのメリットを意識しながら、あなたにあった扱いやすいコックコートを選びましょう。