コックコートについてのお役立ち情報

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飲食店のユニフォームとして広く採用されているコックコートですが、長く使っていると汚れが落ちにくくなってしまうものです。さらに間違った手入れの仕方をしていると、生地が傷みやすくなってしまいます。
ここではコックコートを長持ちさせて清潔に着用するために、素材にあわせた手入れの仕方を紹介します。

21コックコートの手入れは素材が重要!

コックコートの生地は、綿・ポリエステル・ポリエステル混紡の3種類があります。それぞれの違いにあわせた手入れの仕方を身につけていきましょう。

綿100%の特徴

綿100%の生地は、厨房での調理用コックコートに使用されています。現在では接客スタッフ用の制服としても人気ですが、コックコートと言えば、やはりこうした調理用の制服を思い浮かべる方が多いはずです。

綿100%の生地は、ポリエステルなどの化学繊維と比べて、火が燃え広がるのが遅いという特徴があります。
そのため、火をあつかう料理人にとって、綿のコックコートは身の安全を守る大切な作業服として採用されているのです。

さらに綿は吸湿性と通気性が良く、肌触りも良いというメリットがあります。そのかわりに、シワになりやすく乾きにくいという特徴もあるため、洗濯や保管の際には乾かし方に注意が必要です。

ポリエステル100%

ポリエステル100%の生地は、調理用ではなく接客用のコックコートに使用されています。綿とは逆にポリエステルは高温に弱いことが特徴です。燃え広がるのが早く、熱で溶けてしまい肌に張り付きやすいため、火を使う厨房にはあまり向いていません。

また通気性が悪い点も厨房には、あまり向いていない点です。そのかわりに、ポリエステルはシワになりにくく、洗濯しても生地が劣化しにくく、乾きやすいという特徴があります。
そのため、清潔できっちりとした身なりが重要な接客用のコックコートに向いているのです。

また、天然繊維の綿とは違い、化学繊維なので虫がつきにくいため、衣替えのときに長期保管もしやすいこともメリットと言えるでしょう。

ポリエステル混紡

ポリエステル混紡は、綿とポリエステルを混ぜて作られている生地です。こちらもポリエステル100%と同じように、接客用のコックコートで主に使用されています。
どちらかというと、ポリエステル65%・綿35%など、ポリエステルの比率を多くしているものが主流です。

配合比率によっても違いますが、綿の着心地とポリエステルのシワになりにくさを併せ持っているため、両者の良いところ取りの生地と言えるでしょう。
しかし、ポリエステル100%と同じく、熱には弱いことに注意が必要です。

22コックコートの洗い方

次は生地の特徴を踏まえながら、具体的にどのように手入れをすれば良いのかを紹介します。まずは洗濯をする際の注意点から見ていきましょう。

コックコート手入れの注意点

1. 綿には塩素系漂白剤を使わない

塩素系漂白剤は使用不可

コックコートは白を基調としているので、漂白剤を使うものだと思いがちです。しかし、綿を使用しているコックコートの場合は注意が必要です。
実は綿の色は最初から白いわけではありません。加工していない綿の生地は、オフホワイトというわずかに黄色い白色をしています。

コックコートでは、このオフホワイトの綿を着色することで完全な白色にしているため、何度も漂白剤で洗っていると色が抜け、もとの黄色味を帯びた白に戻ってしまうのです。
特に塩素系の漂白剤は成分が強力であるため、コックコートの色が落ちやすくなっています。

そのため、コックコートを洗うときはなるべく漂白剤を使わないにしましょう。もしも、漂白が必要なときは成分が強い塩素系の漂白剤ではなく、酸素系の漂白剤を使ってください。

2. 水ではなく熱湯で洗う

飲食店で特に多くやっかいなのが、油汚れです。油汚れはついたときは液状ですが、酸化すると固形になってしまいます。固まった油汚れは水に溶けないため、冷たい水で洗濯してもなかなか落とすことができません。

これは、熱いお湯に漬けていると熱で次第に溶け出してくるため、簡単に落とすことができるようになるからです。
ただし、これは白一色のコックコートを洗う場合の方法です。色付きのコックコートや、お店のロゴなどのプリントが入っている場合は、生地を傷めてしまう可能性もあります。
これらのコックコートを洗う際は、洗濯マークを見て、問題がないことを確認してから洗いましょう。

洗濯の手順

1. 目立つ汚れは直接こすって落とす

目立つ汚れは先に落としておくことが基本です。乾いた食べ物のかけらなどの乾いた汚れは、ブラシなどであらかじめ払い落としておきましょう。
その次に、ぬるま湯と液体洗剤を汚れている部分に塗りつけ、ブラシでこすり落としましょう。このとき、よく泡立てることと強くこすり過ぎないことを意識しましょう。

2. 熱いお湯に漬ける

目立つ汚れを落とした後は、40~70℃の熱いお湯に漬けて油汚れを浮かび上がらせます。なぜ40℃以上なのかというと、汗ジミなどの汚れは人間の体温以上の熱がないと、溶け出してこないためです。
さらに溶けにくい頑固な汚れを落とすためには、それ以上の温度が必要です。

洗剤や漂白剤もある程度、温度の高いお湯の方が溶けやすいというメリットもあります。ただし、漂白剤は温度が高すぎても効果がでにくくなるため、注意が必要です。
また、ポリエステルの生地は高温すぎると生地が傷みやすくなるところも留意して、熱くし過ぎないように注意しましょう。

綿素材なら煮洗いも有効

鍋で煮洗い

綿100%のコックコートなら、煮洗いも有効です。以上の手順を守っても汚れが落ちない場合でもきれいに汚れを落とすことができます。煮沸することで殺菌もできるため、生乾きの嫌な臭いが残っている場合にも有効です。

手順としては、ホウロウかステンレス製の大きな鍋を用意し、鍋に水を張り温めます。次に、ぬるめの温度になってきたら粉せっけんか粉末洗剤を入れて溶かしましょう。
そして、コックコートを入れてかき回し、吹きこぼれないように弱火で20分ほど煮ます。煮終わった後は、洗濯機で洗剤を入れずに洗濯します。以上で煮洗いは完了です。

煮洗いは手間が掛かりますが汚れが良く落ち、さらに臭いも残らないため、梅雨時の室内干しにも向いています。

洗濯以外の手入れ方法

洗濯時以外の手入れ方法として、シワになりにくい保管をすることが大切です。洗濯後、ハンガーにかけておくときは、完全に脱水した状態ではなく、軽く湿った状態にしておきましょう。

こうすることで、水分の重みによりシワを伸ばすことができます。特に綿のコックコートは保管の際に丁寧に伸ばしておくことが大切です。綿のコックコートはシワが寄りやすく、さらに耐火性を高めるために厚い生地を使用しているため、生地が厚いとアイロンをかけるのも時間が掛かります。

手入れに手間をかけずに清潔感を保つために、なるべく干している間にシワを叔母しておきましょう。ポリエステル製よりも重く、伸びにくいことも多いため、洗濯ばさみなどで、適度な重しをつけることもおすすめです。
また、綿は水気を長く含ませたままだとカビが生えやすくなるため、乾くまでは風通しが良い日陰に干しておきましょう。

23手入れが簡単なコックコート選び

最後に普段から手入れをしやすいコックコートを選ぶために、いくつかのポイントを紹介します。
自前でコックコートを用意する場合や、今後お店でユニフォームを変更する可能性がある場合は、ぜひこのポイントを覚えておいてください。

1. 手入れしやすいのはポリ混紡

ポリエステル混紡コックコート

普段の手入れがしやすいのは、洗ってもシワになりにくく乾きやすいポリエステル混紡のコックコートです。さらにポリエステルやポリエステル混紡のコックコートのなかには、ストレッチ加工や形状記憶加工に対応したものもあります。

こうした加工があるコックコートは、さらにシワがよりにくく、型崩れもしにくいため毎日の手入れが簡単に済みます。
接客担当や下ごしらえ担当などの火を使わないポジションなら、ポリエステル混紡を中心に選びましょう。

2. 加工に注目しましょう

防汚加工コックコート

洗いやすさも重要ですが、そもそも汚れがつきにくいコックコートを選ぶことも重要です。汚れをはじく防汚加工があるコックコートを選べば、洗濯の手間を省くことができます。
またポリエステルはシワになりにくい反面、毛玉が発生しやすいという特徴があるため、これを軽減できるかどうかも考慮してみると良いでしょう。

例えば、制電加工が施されているなら静電気が起きづらいため、毛玉も発生しづらくなります。
静電気が起きないとホコリもつきにくくなるため、汚れを寄せ付けないこともメリットです。

3. コックコートの生地は糸にも注目

コックコートを選ぶときは、使用している糸の種類に注目してみましょう。コックコートで使われている糸には、1本の糸でできた単糸と、2本の糸を合わせた双糸の2種類があります。
双糸は単糸よりも丈夫で、縮みにくいことが特徴です。そのため、手入れがしやすいコックコートを選びたいときは、双糸を使ったものを選ぶと良いでしょう。

24コックコートはこまめに手入れしましょう

汚れがついたまま洗うのを後回しにしていたり、生地に合わない手入れの仕方をしていたりすると、コックコートの寿命は縮んでしまいます。
生地の特徴に合わせた手入れを行い、清潔で使いやすい状態を保っていきましょう。