作業場で働くみなさんは、会社から安全靴が支給されているか、
もしくは自分で安全靴を用意するように言われているでしょう。
自分で安全靴を用意するとなると、どんなものを買うべきか迷いますし、
決まった靴が支給されている場合でも「これじゃないとダメな理由があるの?」と疑問に思うことはあるでしょう。
今回は、そもそも安全靴の定義ってなに?という疑問から、
安全靴の種類、作業環境にあった機能の選び方など、
安全靴を履くうえで知っておきたい知識をたっぷりとお伝えしていきます。
毎日履いているものの「重い」「履きにくい」と
不満を感じている人におすすめですよ。
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1. 安全靴の基礎知識安全靴の基礎知識を身につけましょう。
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2. 安全靴の種類2つの規格について知っておきましょう。
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3. 靴の形状と機能多種多様な安全靴について知っておきましょう。
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4. 様々な特定機能つき安全靴用途に応じた安全靴のタイプを知っておきましょう。
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5. 機能を活かすためにはサイズ選びが大事大切なサイズ選びについて確認をしましょう。
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6. 安全靴の機能は最適な形・素材・サイズによって発揮される安全靴について正しい知識をおさらいしておきましょう。
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1安全靴の基礎知識
安全靴の定義
JISの定めでは、「つま先を先芯によって保護し、
滑り止めを備える靴」を安全靴としています。
狭義ではJIS規格に合格したものだけを『安全靴』という
名称で呼べることになっていますが、
便宜上、一般的にはJIS規格と同等の安全性を持つものや、
JIS規格より安全性の低い軽量タイプも含み安全靴と呼ぶことがあります。
例えば、静電気が起きにくいように加工された靴や、
汚染物質が入らないように設計された靴なども安全靴として販売されています。
使用用途
重量物の落下や、滑って転倒するリスクが高い作業環境で主に使用されます。
靴のつま先部分には樹脂製か鉄鋼製のプロテクターが入っており、
万が一重い荷物を落としてしまっても怪我を負うリスクを減らすことができます。
また、水や油で滑って転倒しないように靴の裏はゴムや発泡ポリウレタンによる加工が施されています。
安全な作業環境を確保することは法律によって定められており、
前述のような危険をはらむ職場では事業者・労働者共に安全靴の着用が義務づけられています。
2安全靴の種類
JIS規格
耐久性の違いにより、重作業用(H)・普通作業用(S)軽作業用(L)の3つの作業区分に分けられます。
甲被の種類は2種類に限定され、牛革製または総ゴム製です。
JSAA規格
JIS規格と同じく、耐久性の違いにより作業区分が分かれていますが、
重作業用はなく、普通作業用(A種)と軽作業用(B種)の2種類です。
甲被の種類は豊富で、布製、革製、人工皮革製、合成皮革製、プラスチック、
ゴムがあります。
スニーカータイプの安全靴をプロテクティブスニーカー(プロスニーカー)、
長靴タイプをプロテクティブブーツ(プロブーツ)としています。
2つの規格に合格するには
- 製造工場の品質管理体制の審査
- 製品の厳格な試験
JISとJSAAの規格品として認定されるためには、以上の項目をクリアする必要があります。
さらに、一度クリアしても永久に規格品であるとは言えず、3年に1回以上の認証維持審査が行なわれます。
耐圧迫性、耐衝撃性、耐剥離性の3つの項目を調べたうえで、品質を保障しているのです。
これだけ厳しい試験を合格し、選び抜かれた安全靴だからこそ、
危険度の高い現場では必ず規格品が選ばれているのです。
3靴の形状と機能
安全靴の定義
安全靴には色々な形状があり、それぞれに適した現場や作業内容が異なります。
これから安全靴を購入する人は、自分の職種にあった形状を選ぶようにしてください。
すでに会社から安全靴が支給されている人は、なぜその形状が選ばれたのか、
どういった目的でその安全靴を履いているのか再確認できるでしょう。
安全靴の定義
くるぶしまでの短い靴です。着脱が簡単で汎用的なつくりであるため、幅広い職種で利用されています。
高所作業の場合はむくみや怪我防止のために必ず脚絆の併用が必要です。
適した作業は倉庫内の作業など一般的な軽作業~普通作業です。
中編上靴
長さがくるぶしの上部くらいまである靴です。
短靴と比べ土砂や水、異物、溶接火花等が靴の中に入りにくいようになっています。
適した作業は運搬、台車運搬、溶接作業などです。
長編上靴
スネまで覆われた長い靴です。蒸気や高温部への直接接触から皮膚を守るとともに、
ズボンの裾を収納することで引っかかりも防止できます。
適した作業は保線、建築物解体、土木、高所作業などです。
半長靴
スネまでの長い靴ですが、こちらは紐なしの筒状タイプです。
蒸気や高温部への直接接触から肌を守れるという点は長編上靴と同じですが、
着脱が容易なため、脱ぎ履きが頻繁な現場に向いています。
適した作業は溶接、土木、建築、建築物解体作業などです。
4様々な特定機能つき安全靴
つま先のプロテクターと足裏の滑り止めがついた通常の安全靴以外にも、
特殊な現場に対応できる特定機能つきの安全靴があります。
耐熱タイプ、耐火タイプ、耐水・耐油タイプなど、
様々な環境に強い素材を採用したものや、
人体に帯電した静電気を除電する安全靴もあります。
中でも高所作業において重要視される機能は、バランスの取りやすさと滑りにくさです。
高所ではバランスを崩すと命取りになるため、
できるだけ足袋に近い感覚で履ける靴が理想的とされています。
フラットソールで機動性をアップさせたものや、
滑りにくいアウトソールを採用したモデルを選ぶとよいでしょう。
そして意外と忘れがちなのが、屈曲性です。
安全靴は甲被だけでなく靴底も、
釘などの鋭利なものを踏み抜かないように特殊なつくりになっています。
そのため、しゃがんだ時に曲がりにくいことも少なくありません。
作業内容にもよりますが、
一か所に立ちっぱなしの作業でない限り靴底の屈曲性は重要でしょう。
加えて、反射板がついた視認性のよいものであれば、より安全性の向上に繋がります。
工事現場などは夜間、野外での作業になることがあるため、
どこで人が作業しているか分かると事故を未然に防ぐことができます。
機能で安全靴を選ぶ際に気をつけなければいけないのは、
鉄鋼製のプロテクターが入っている場合です。
鉄鋼は性質上、寒いところでは冷たく、暑いところでは熱くなります。
当然、足先が冷えたり火傷するほど熱くなってしまったりしては
履き続けることができません。
そのため、野外での作業の場合は気温も考慮して最適な安全靴を選びましょう。
5機能を活かすためにはサイズ選びが大事
どんなに作業に適した安全靴を履いていてもサイズが合っていないと意味がありません。
靴の持つ機能を最大限発揮できないばかりか、履いているだけで疲れてしまうこともあるため、
サイズは正しく測る必要があるのです。
正しいサイズの測り方
1. 立った状態で足を入れフィット感をチェックする
圧迫感がないか、どこかが当たったりしないか確認します。
この時に、指先に先芯が当たって痛いという理由で大きめのサイズを選ぶと、
ガボガボして足との一体感がないためとても疲れます。
すぐにサイズを上げるのではなく、メーカーを変えるなどして足の形に合ったものを探してみましょう。
2.靴ひもを締めないで足を前いっぱいに移動させ、かかとに人差し指が軽く入るか確認
あまりにもピッタリのサイズを選んでしまうと、動いた時にゆとりがなく窮屈に感じます。
逆に隙間がありすぎても中で足があそんでしまい疲れますので、
人差し指が入る程度を目安にしてください。
さらに、人は一日のうちでも、むくみにより足のサイズが変わります。
朝より夕方の方が足がむくんでいるため靴の購入は夕方にするのがベターです。
3.靴ひもを締め、親指のつけ根のくびれた部分まで先芯が来ていることを確認
靴の上から先芯を触ってみて、足の指全体を覆っているかチェックしてください。
先芯の中まで届いていない指があればサイズが合っていない可能性があります。
4.足の一番広い部分と、靴の一番広い部分が合っているか確認
安全靴の履き心地の悪さは、ほとんどが足の幅と合っていないことが原因です。
フィットしていないと先芯の重さが分散されず、余計に重く感じます。
5.歩いてみて、甲や指のつけ根に圧迫感がないか確認
仕事のために履く靴ですので、少しでも痛みや圧迫感があると集中力を欠きます。
理想は、まるで靴を履いていないかのように足と一体化した靴を見つけることです。
試着した時は少し歩くだけでなく、走ってみる、ジャンプする、
屈むなど色々な体勢で履き心地を確認するとよいでしょう。
6安全靴の機能は最適な形・素材・サイズによって発揮される
安全靴の機能と、
サイズを合わせることの重要性についてお伝えしてきましたがいかがでしたか?
安全靴は履きなれないうちは
「重い」「硬い」「歩きにくい」と感じることも多いでしょう。
しかし、安全靴のプロテクターは意味もなく入っているわけではなく、
もちろん、みなさんの身の安全を確保するために着用が義務づけられている
大切なユニフォームの一部なのです。
ただし、安全靴を用意してくるように言われ、
何も分からずに買った安全靴が作業環境にあっていないという可能性はあります。
形状、素材、サイズ選びに問題がなかったかもう一度見返してみてください。
また、最近ではスニーカーのような履き心地のものやクッション性を重視したものも
販売されています。
色々な安全靴を試してみて、自分にぴったりの一足を見つけてみてはいかがでしょうか。
▼ユニフォームタウン
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